沖縄・金武キャンプの第2クール初日となった2月6日。今キャンプ初のシート打撃で、茂木栄五郎が2打数2安打と快音を響かせた。圧巻は2打席目だ。
伊藤茉央の甘く入った直球を強振すると、中堅フェンス上段を直撃する二塁打。本塁打にはあと一歩届かなかったが、好調ぶりをうかがわせた。
昨季は4月下旬に二軍落ちすると、その後は昇格出来ないままシーズンを終えた。一軍での出場試合数は自己最少の8試合。打率.083と、こちらも自己ワーストに終わった。「本当に悔しい」と振り返る。
雪辱を狙う今季は、明確なテーマを持って猛練習に取り組む。正二塁手だった
浅村栄斗が三塁へコンバート。桐蔭学園高、早大時代は三塁だった茂木が、二塁で定位置を狙うことになった。
2018年ごろ、
平石洋介監督代行(当時)の意向で、ファームでは二塁の守備を経験したことがある。だが、プロ入り後の主戦場は主に三塁と遊撃。「短い距離のスロー、前に出ながらのスロー、サードやショートでは無いような動きが(二塁では)多く、そこが難しいところ」と難しさも感じているという。
ただ、取得した国内FA権を行使せずに残留を決めた男は弱音を吐くつもりはない。キャンプ初日から意欲的に汗を流し、
今江敏晃監督から第1クールのMVPに選ばれた。「もう1回イーグルスで結果を残したい。何とかレギュラーをとれるように」と闘志を燃やす。
小深田大翔らとの激しいポジション争いを制し、再びレギュラーの座をつかみ取る。
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