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ソフトバンク・小久保裕紀監督 3つの軸を掲げ、4年ぶりのV奪還/指揮官たちの戦力構想

 

小久保監督の下、強く、美しく──これ以上負けるわけにいかない


 リーグ優勝、日本一に向けて二軍監督から“昇格”した新指揮官は、春季キャンプのテーマに「チーム練習の質向上」を掲げる。全体練習を濃密にした上で、午後の自主練習の時間を長く設定。選手の主体性も養い、チーム力の底上げを進めるのが、小久保裕紀監督の狙いだ。

 若手・中堅の突き上げは急務と言える。山川穂高やA.ウォーカーが加入し、打線はさらに強力となった。それでも、レギュラーが決まっているのは柳田悠岐近藤健介のみ。今宮や甲斐ら30代の実績者たちにも、定位置争いを求める。注目は9年目捕手の谷川原健太。俊足強肩で外野もこなせるが、捕手に専念する今年は、城島健司球団会長付特別アドバイザー兼シニアコーディネーターも付きっ切りで指導するなど、甲斐拓也を脅かす正捕手候補としての期待は大きい。

 投手では、昨季12球団で唯一、規定投球回到達者なしとなった先発陣の安定が求められる。和田毅有原航平は開幕ローテーション入りが決まっており、調整は本人に一任。残りの枠を東浜巨石川柊太の実績組や、大関友久板東湧梧のほか、L.モイネロらの先発転向組などが争う状況だ。期待は先発転向する2年目の大津亮介。「七色の変化球」とも賞される、多彩な変化球は先発向き。救援陣は甲斐野央が抜けたものの、守護神のロベルト・オスナや、藤井皓哉松本裕樹の「勝利の方程式」は盤石だ。

 小久保監督は「強いチームをつくること」「王イズム(王貞治球団会長兼特別チームアドバイザーの考え方)の継承」「最先端技術の取り入れ」の3つの軸を掲げる。新たな風を吹き込む新指揮官が、「常勝ホークス」の復権を目指す。

写真=BBM
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