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巨人・阿部慎之助 相手に考えさせる野球の実践/指揮官たちの戦力構想

 


 就任1年目のスローガンに「新風」を掲げた阿部慎之助監督は、春季キャンプを「個」を磨く期間と考える。

「とにかく選手は自分の技術アップ、1年間戦える体力アップだけを目指してやってもらいたい。僕はその選手たちをどう使ってどう勝つかを考えています」

 春季キャンプでは自身の指導方針をまとめた冊子をチーム全員に配布。「自己犠牲ができる、献身性のある選手を起用していく」、「数字だけを見て一軍、二軍の昇降格を決めない」、「二軍から(昇格して)いきなり一軍で先発させない」などチーム内のルールを定め、意思統一を図った。

 投手陣は昨季、チーム防御率がリーグ5位の3.39。同じく5位と苦しんだ与四球401からの改善を課し、攻撃面ではバントやサインプレーのスキルアップをナインに呼び掛ける。何度も口にする「チームとして相手に考えさせる野球」が阿部監督の戦い方だ。

 投打の軸は固まっている。「もう、誰もが認めるリーダーですから」と昨年11月30日に開幕投手を託したのは戸郷翔征。2年連続でチームトップの12勝(5敗)を挙げた。打線では岡本和真。「和真が打てば勝つし、打てなければ負ける。それが四番」と大きな期待を懸けている。

「ベテランがピリピリするような若手が出てきてくれるように願っています」。まずはチーム内競争をあおり、ペナントレース開幕まで戦力を見極めていく。

写真=BBM
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