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ヤクルト・高津臣吾 頂点に立つための課題/指揮官たちの戦力構想

 


 明確な課題が二つある。まずは、戦力の整備だ。高津臣吾監督は、今春の沖縄・浦添キャンプで例年よりもランニングメニューを増やした。「走る=故障防止」とは言い切れないが、もう一度強い体をつくることを目指し、課した。

「昨年は、なかなかみんながそろわなかった部分もありますし、ケガで離脱していた人がいたのも、それを繰り返してしまったのも間違いない。しっかり体をつくって、動ける体を1年間キープして、というところにトライしていこうと」

 リーグ5位に終わった昨季、山田哲人塩見泰隆が故障の影響で複数回離脱。戦力がそろわず、強力打線が形成できなかった。再び「勝つ集団」を作るためには、主戦力の充実と戦力層の拡充が必要不可欠。嘉弥真新也(前ソフトバンク)や西川遥輝(前楽天)ら他球団を戦力外となった実績のある選手も加入しただけに、故障者を少なくしていくことが重要になる。

 次に、投手力のアップだ。昨季のチーム防御率3.66、先発に限った同3.95はともに12球団ワースト。先発陣の整備はV奪回を目指すうえで欠かせない。その中で、期待されるのが奥川恭伸の復活だ。

 2年ぶりに一軍キャンプに参加した右腕に「1年だけですけど結果を残した選手なので、そういう目線で見てしまうのも、正直なところ」と活躍への期待感をのぞかせた。2月18日に行われた中日との練習試合(浦添)では先発マウンドに上がり2回無失点と好投を披露した。

 しかし、調整が順調に進んでいるかと思われた右腕だが、コンディション不良を訴えキャンプ離脱が決定。背番号18が約2年ぶりに一軍マウンドに戻ってくれば、頂点への道も開けるだけに、早期復帰を待ちたい。

写真=BBM
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