球団史上初となる2年連続の最下位に沈み、3年契約の最終年を迎える立浪和義監督にとっては待ったなしのシーズンになる。

「負けるといろいろなことを言われるし、つらい1年になった。このまま終わるわけにはいかないと思っている。必ずやり返します」

　オフには根源的な得点力不足を解消すべく、オプトアウト権を行使して巨人を退団した中田翔の獲得に成功。逆襲の切り札として大きな期待を寄せている。

「軸になる選手がいなかった。対戦相手として見てきて勝負強さを持っている。広い札幌ドームでもやっている選手なので、バンテリンも広いけどそういうところも関係なくやってくれる選手だと思います。存在感のある数少ない選手です」

　打順については「未定」と話すが、クリーンアップを任せることだけは確実だ。100打点超のシーズンを5度マークした中田が想定どおりの働きを見せればドラゴンズの戦い方がガラッと変わることになる。

　得点力については中田加入がプラス材料だが、懸案は就任して2年間固定できなかった二遊間が今季も未知数という点だ。

　一軍キャンプメンバー2年目の村松開人、ルーキーの津田啓史、辻本倫太郎、来日2年目のカリステに加え、二軍スタートとなったが、右肩の故障が癒えた2年目の田中幹也、4年目の龍空が候補となるが、今のところ決め手はない。

　指揮官は「守備を重視したい」と話しているが、抜ける存在が出てこず、併用が続くとチームは今年も落ち着かない。投手力は整っているだけに、攻撃と守備をどう整えるのか。まさに手腕が問われている。

写真=BBM