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ソフトバンク・井上朋也 準備を整え、遅れをきっちりと取り戻す/開幕一軍を目指して

 

オープン戦に入っても、井上はアピールの手を休めるつもりはない


 勝負の4年目に挑む。2021年ドラフト1位で入団した大砲候補、井上朋也は「まず開幕一軍。1年間一軍でプレーしたい」と今季の目標を語り、自身初の開幕一軍入りに向けて宮崎での春季キャンプで連日、汗を流した。昨季は9月にプロ初の一軍昇格を果たすと、15試合に出場して初安打、初本塁打もマーク。順調に階段を上っているとも見える一方で、本人の中では「1年間、遅れている」。そうとらえているだけに、今季に懸ける思いとその鼻息の荒さは強い。

 高校通算50本塁打を放った打力を武器に、入団2年目の春季キャンプではA組(一軍)で猛アピールし、当時の藤本博史監督から野手のMVPに挙げられた。だが、開幕一軍を逃すと、シーズン中は腰痛に悩まされ夏場に椎間板ヘルニアの手術で離脱。入団当初は「2年目で一軍出場し、3年目で一軍に定着、4年目にレギュラー」とプロでの目標を描いていたが、手術とその後のリハビリの影響もあり、一軍初出場は3年目の昨季となった。

 だからこそ4年目となる今季は、是が非でも開幕一軍を果たし、一軍に定着する覚悟だ。オフには同じ三塁のポジションを争う栗原陵矢にあえて弟子入りし、1月はともにアメリカで自主トレ。春季キャンプでは2月17日に行われた今キャンプ初の紅白戦の第1打席で大津亮介の直球をとらえ、左翼フェンス直撃の二塁打を放ってみせた。「昨季一軍を経験したことで打撃は慣れてきた。普段どおりの力を出せていると思う」。好スタートを決める準備は整いつつある。

写真=湯浅芳昭
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