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広島・中村貴浩 成長を続け、“ポスト西川龍馬”に/開幕一軍を目指して

 

キャンプ終了後、二軍落ちとなった中村貴だが、再昇格に向けてアピールするのみだ


 1年前、中村貴浩の背番号は3ケタだった。2023年育成ドラフト2位で入団し、昨季開幕直後の5月17日に支配下登録を勝ち取った。結果的に一軍出場は15試合に終わったものの、2年目の今季は自身初の開幕一軍どころか、FA移籍した西川龍馬に代わる外野のレギュラーを狙える位置にいる。

 約2週間に及んだ宮崎・日南での一次キャンプ、新井貴浩監督は「特に外野争いは、こちらが想像していた以上」と充実の表情で締めくくった。その渦中の一人、中村貴は第2クール最終日(2月8日)のシート打撃でチーム唯一のマルチ安打を放ち、第3クールの紅白戦では2戦4安打。自身と同じ大卒2年目で2戦5安打2盗塁と大暴れした久保修、侍ジャパンにも初招集された田村俊介の2戦3安打に負けじと存在感を発揮した。

 沖縄二次キャンプで対外試合が始まっても“開幕戦”となった17日のロッテ戦(コザ)で早速の1安打。18日の阪神戦(同)では、9回二死一、三塁からの守備で右翼からの好送球で一走・梅野隆太郎の三進を阻止。打撃は4打数無安打も、抑え候補の湯浅京己にファウルの粘りで食らいつく姿勢は見せた。「いい投手は簡単に打てないけど、手も足も出ないという感じではなかった。そこは収穫」と、成長を続ける。

 ライバルの存在は気になるが、「レギュラーどうこうより練習で自分のやることをやって、映像を確認して修正しながら結果を残していけるように」。試行錯誤しながら一打席一打席を積み重ね、あこがれの先輩でもあった“ポスト西川”の座を射止める。

写真=BBM
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