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ロッテ・茶谷健太 正遊撃手の座は譲らない/レギュラー争いダークホース

 


 昨季は自己最多79試合出場で打率.284を残した茶谷健太は、昨年までのショート・藤岡裕大が内野シャッフルにより二塁に転向したため、プロ2年目の友杉篤輝と一騎打ちとなった。

 吉井監督は「どちらかがレギュラーではなくて、2人で1シーズンを守ってほしい。どちらかが頑張り過ぎて故障するのも嫌ですね」と併用を示唆するが、茶谷は「(争いには)もちろん勝ちたいですよ」と気合い十分だ。

 2018年オフにソフトバンクを戦力外になり、ロッテ育成入団からはい上がった苦労人はプロ9年目。友杉とは普段から一緒に過ごす時間が長く、今オフは「絶対に守備はあっちのほうがうまい。教えてもらいたかった」と共に自主トレで調整。3学年下の後輩から貪欲に技術を学んだ。

 茶谷のアピールポイントはシュアな打撃だ。さらなる打率向上を目指す中、キャンプでは「もともと引っ張った打球が多く、それだと率は残らない。ホームランバッターではないので、センターを狙ったほうがヒットにつながる」と意識改革。安打を積み重ね、練習試合8試合は19打数7安打で打率.368と絶好調。一方、2月24日の韓国ロッテ戦では、3回に内角高めの厳しいコースに来た速球をレフトスタンドに放り込み、今季のブレークを予感させた。

 本人の中でキャリアハイだった前年超えはマストだ。「足は速くないので打つしかない。アピールしていかないといけない立場なので、1本でも多く打てるように頑張ります」。昨季2位の雪辱を期す今季は、26歳の伏兵が台風の目となる。

写真=高塩隆
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