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ソフトバンク・周東佑京 今季は“頭”からハマり役に/待ち遠しかった開幕

 

V奪還に、選手会長兼リードオフマンの周東の活躍は欠かせない


 球界屈指の快足に加え、課題の打撃が向上すれば、強力打線のけん引役にピタリとハマる。3月19日の阪神とのオープン戦(PayPayドーム)。4回二死一、二塁のチャンスで、周東佑京が右翼線を破る2点適時三塁打をマークした。「とにかくチャンスでランナーをかえすことだけを考えた。内容のいいバッティングができて良かったです」。昨季セ・リーグMVPの村上頌樹から価値ある1本だった。

 昨年は侍ジャパンの一員として、WBCで世界一に輝いた。代走で出場した準決勝のメキシコ戦(ローンデポ・パーク)。前走者の大谷翔平に追いつきそうなサヨナラのホームインで一躍、全国区に。ただ、レギュラーシーズンでは打撃に苦しみ、代走での出場が増加。ようやくシーズン終盤に復調し、9・10月度の月間MVPを獲得。今季への足掛かりを築いていた。

 今季のチームは、主軸に柳田悠岐近藤健介が控え、山川穂高、A.ウォーカーも加わった。長年の懸案事項である一番打者に俊足の周東がハマれば、得点力は大幅に上がるだろう。「何番でもいいと思っていたけど、自分が一番で出たらすごく強いと思った。クリーンアップを打つメンバーがたくさんいる中、その前を打つ打者がどれだけ大事かは、練習を見ていてもすごく感じた。やっぱり目指すところだなと思った」と覚悟を決めた。

 さらに、選手会長という看板も背負う。常勝軍団としてビールかけ、優勝旅行という“恒例行事”から遠ざかっていることを憂い、「しっかりシーズンの頭から求められていることをやっていきたい」。オープン戦でも好調。準備は整っている。

写真=湯浅芳昭
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