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楽天・鈴木大地 負けるもんかの精神で/待ち遠しかった開幕

 


 悔しかった。2023年シーズン、鈴木大地は満足できるような成績を残せなかった。101試合出場は、ロッテで新人だった12年の62試合を除けば自己最少。打率.244、5本塁打、27打点と打撃で思うような結果を残せなかった。巻き返しに向け「もう一度レギュラーを取るつもりでやります」と言葉に力を込めた。

 19年オフ、ロッテからFA移籍で加入した。20年から結んだ4年契約は、ひとまず昨年で終わった。「あっという間でしたね。もう4年がたったんだなって感じでしたし、不安もありながらやらせてもらってましたけど、しっかりした結果というか、チームにも貢献できてないと思う。毎年言っていますけど(24年は)たくさん貢献したい」。単年契約で臨む今季にかける思いは人一倍強い。

 その強い決意を、オープン戦ではバットに込めた。3月17日のロッテ戦(ZOZOマリン)、初回に3点を先制し、なおも2死二塁のチャンス。佐々木朗希が投じたスライダーを強振し右翼線へ適時二塁打を放った。オープン戦は11試合に出場し21打数7安打、打率.333、2打点と好調を維持した。

 今年で35歳を迎える。野手陣では岡島、阿部と並んで最年長となった。もともと後輩の面倒見も良く、試合中はチームメートへ誰よりも声をかける。キャプテンシーも魅力だが「若い子に負けるもんかという気持ちでやりたい」と、並々ならぬ決意も語った。

迎えた3月29日のシーズン開幕戦(対西武楽天モバイル)。7回から代打で途中出場も2打数ノーヒット。9回は一打サヨナラの場面で遊飛に倒れ、最後の打者となった。開幕カードの出場は1試合のみに終わった。ベテランは激しい内野手の定位置争いに打ち勝ち、チームの勝利に貢献していく。

写真=BBM
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