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楽天・荘司康誠 責任感を持って/2年目のジンクスに挑む

 


 2023年シーズン。ドラフト1位右腕・荘司康誠の1年目は19登板で5勝3敗、防御率3.36に終わった。開幕を二軍で迎えながら4月から先発ローテ入りしプロ初勝利も達成したが、本人は満足できる結果ではなかったという。2年目の今季の目標としては「規定投球回を投げたい」と掲げた。

 新人年は109回2/3を投げたが、ペナントレースで戦う厳しさも味わった。「週に1回、長いイニングを投げ続けることがなかなかできなかった」と振り返る。その反省を生かそうと、オフは体力面の強化にも取り組んできた。「(23年は)先発が足を引っ張ってしまった。2年目になるので責任感を持ってやりたい」と並々ならぬ決意で迎えた。

 しかし3月9日の日本ハムとのオープン戦(静岡)では1回で緊急降板。2日後には「右大腿骨滑車部骨挫傷」と診断された。一時は状態面が不安視されたが、約2週間後、23日の巨人とのオープン戦(東京ドーム)で実戦復帰。3回2/3を投げ、2安打無失点の好投を見せた。4者連続を含む6奪三振の内容に「久しぶりの実戦にしてはいいものが出せたかなと思うので、いい登板になったかなと思う」と充実感をにじませた。

 巨人戦で見せた変化球は、自慢のスプリットを中心に及第点の出来だった。実は規定投球回の到達を実現するためにも取り組んできたのが、制球と決め球の精度をアップさせること。開幕前の自身最後のオープン戦では、その成果を披露した。

来たるシーズン開幕、2戦目の西武戦(3月30日、楽天モバイル)では、4回5失点と粘れず黒星を喫したが、4月6日のソフトバンク戦(楽天モバイル)では7回1失点の好投を見せた。再編された投手陣において、若手の台頭は不可欠。先発陣の柱の一人として、さらなる飛躍を目指す。

写真=BBM
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