高卒3年目ながらシュアな打撃を見せる前川
ブレークの年にしたい。キャンプ、オープン戦と戦前から評判が高かった
前川右京にとって、3年目は大事な区切りの年にしていきたいところだ。
「もちろんレギュラーを獲るつもりで、今年に懸ける思いはめちゃくちゃあります」
今年は開幕からスターティングメンバーに名を連ねた。「追い込まれても、ちゃんと反対方向に打てたのは良かったです」。
3月29日の
巨人戦(東京ドーム)で、六番打者で
戸郷翔征の低めカーブをやや体勢を崩しながらレフト前にはじき返し、成長をアピールすることができた。
球団の高卒3年目で開幕スタメン出場したのは、2016年の
横田慎太郎以来、8年ぶりのことだった。前川にとっても幸先の良いスタートになった。
開幕から3カード目の
ヤクルト戦(神宮)では、「五番」「三番」のクリーンアップに起用されたのは期待の大きさを感じさせるものだった。
そもそも
岡田彰布監督は高卒の野手がなかなか台頭してこない現状を危惧していた。若虎の成長がチームの勢いを加速させるのは理想的と言える。
昨シーズンは5月から一軍に昇格し、三、五、六、七番に起用された。結果を求められる今シーズンの前川が、どの打順に収まるかは注目される。
長打力もあるし、ケースによっては軽打もできる。「自分では何パターンも考えている」と打席によって狙いを定める。これからもチームに刺激を与える。
写真=BBM