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巨人・丸佳浩 あこがれの人を胴上げするために/いぶし銀の輝き

 


 あこがれの人の下で、丸佳浩が復活を遂げる。千葉での小学生時代、丸はソフトボールチームに所属していた。

「当時は左打ちの捕手で、主将だったので(背番号)10番だった。ぴったりはまるなということで、阿部さんのリストバンドを着けて試合をしていた」

 同じ千葉出身の巨人のスターの背を追うように、2018年オフに広島からFAで移籍。大先輩のために、まだ老け込むわけにはいかない。

 4月11日に35歳になった強打の外野手は、若手と出場機会を争いながらも持ち味を見せている。4月18日の阪神戦(甲子園)では、五番で起用されると3安打の猛打賞。翌19日の広島戦(マツダ広島)では3打席連続で四球を選び、スコアレスドローの一戦でチャンスメークを続けた。

 4月上旬に右太もも裏痛で一時離脱するなど万全ではないが、クリーンアップを任されるなど周囲の期待値は高い。阿部慎之助監督は「体は丈夫だし、練習はいっぱいする。もうあと(ひと花ではなく)ふた花ぐらい咲かせてほしい」と復活を期待する。

 昨季は打率.244、18本塁打、47打点と成績を落とした。19年に結んだ5年契約が終わり、新たに年俸変動制の2年契約を結んで「当然レギュラーでまた出たい。またやってやるぞと挑戦するような気持ち。子どものころにあこがれていた人を胴上げしたい」。頼もしいベテランの心の炎は燃え上がっている。

写真=BBM
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