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西武・長谷川信哉 打率1割台でも一番起用…今季の経験を来季へつなげる/ドラフト下位選手の今

 

打撃を伸ばして来季こそはレギュラーをつかみたい


 2020年ドラフトで長谷川信哉は育成選手として2位指名を受けた。高卒野手だけに体力づくりも含め、じっくり時間をかけて育成する方針かと思われたが、ズバ抜けた身体能力と攻守走そろった高い潜在能力を評価され、2年目の22年7月2日に支配下登録。同日に一軍昇格、プロ初出場、初スタメン出場を果たした。

 4年目を迎えた今季は、外野のレギュラー有力候補の一人と期待がかかったなか、キャリア最多となる72試合に出場するも、打率.183と打撃面で結果を残すことができなかった。ただ、長谷川自身は「決して無駄な1年ではなかった」と確かな手応えを口にする。8月末に今季3度目の一軍昇格を果たしたのを機に、データの活用に力を入れるようになった。

「相手投手のデータを、捕手別で見るようになったことで、速い真っすぐに差されることが多かったですが、その分、変化球は打てるようになってきました」

 また、出塁率を上げるために選球眼を養うことにも特化。実際、9月は92打席で10四球、出塁率.330と成績を残した。そうした取り組みと将来性を買ってのことだろう。渡辺久信監督代行は、打率1割台だったにもかかわらず、ほとんどの試合に一番打者として先発起用を貫いた。

「低打率だったし、正直、ほかの選手も『なんで長谷川が一番打者?』と思っていた人はいたと思う。当然、申し訳なさはありましたが、使ってもらっている以上、その期待に応えるために、毎試合、毎試合、準備は大事にしてきました」と長谷川。

 今季の経験を、必ずや来季の飛躍へとつなげてみせる。

写真=BBM
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