高卒2年目の今季、二軍で打率.275を残すなど順調に成長している井坪
秋季キャンプでアピールした
井坪陽生の名前は「陽生」と書いて「ひなせ」と読む。あらためて将来性を感じさせる逸材であることを証明してみせた。
「周りの人がどうこうより、まずは自分が一軍で活躍できるようにならないといけません。いきなりレギュラーとかどうなるか分かりませんが、与えられた仕事があるなら、それをちょっとずつこなしたいです」
若干19歳の右打ちの外野手。高知・安芸市での秋季キャンプの最終となった紅白戦でも決勝打を放つなど勝負強さを見せて首脳陣を喜ばせた。
藤川球児新監督は「走塁、守備、打撃でも非凡なものがありますね」と高く評価し、三拍子そろった素材に目を細めた。そしてプロ同期生で
巨人の若手スラッガー・
浅野翔吾を引き合いに出した。
「巨人の浅野選手ですか、同級生ですよね。見劣りすることがないと思いますから」
今シーズンも一軍出場の機会はなかった。ファームで105試合出場、打率.275、2本塁打、28打点の成績で昨年から着実に経験を積んできた。
入団した当時、井坪が色紙に掲げた目標はトリプルスリーではなく「トリプル3.5」だった。つまり打率3割5分、35本塁打、35盗塁と高みを見つめてきた。
若手では
井上広大、
前川右京、
野口恭佑ら外野の若手ライバルは多い。それでも藤川新監督が「(外野はポジションが)3つあるから可能性はあるかもしれない」という。高卒3年目のシーズンに期待大だ。
写真=BBM