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中日・勝野昌慶 大台の160キロをマーク/本領発揮はこれからだ!

 


 大台に乗った。リリーバー勝野昌慶が5月6日のDeNA戦(バンテリン)の8回に登板し、球団日本人最速記録を更新する160キロをマークした。

 3点を追う展開の三番手だった。二死一塁で打席は牧秀悟。カウント1-1から159キロの真っすぐで追い込むと、続く真っすぐはボールになったが160キロをマーク。2球連続で160キロを投げ込んで、最後は空振り三振に仕留めた。

「スタンドがざわついているなという感じはしました。表示を見ていないので、分からなかったんです。ベンチへ戻ってからスピードを教えてもらいました。指にかかった感覚はありました」

 スピード、球威、フォークの精度、どれをとってもチームトップクラス。だが、現実はビハインドで投げる投手。シーズン序盤に8回を任されたが、満足いく結果を残せずに勝ちパターンを剥奪されて、二軍降格も味わった。

 井上一樹監督は大きな期待を寄せている。「いいボールを持っている。勝っている展開で投げられるように成長してほしい」。ベンチはブルペン陣の3連投を避ける運用を続けている。指揮官の想いが現実になりつつある。

「160キロを投げたい、とは言っていましたが、本当に投げられた。でも実際は抑えなきゃいけないんです。抑えるようにします」

 求めるのは球速ではない。打者を抑え、スコアボードにゼロを刻むこと。竜の100マイル右腕がフル回転する。

写真=BBM
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