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ヤクルト・木澤尚文 マインドの変化を結果につなげる/中継ぎ投手の戦い

 

3年連続50試合登板をクリア中。今季もフル回転でチームを支えたい[写真=井田新輔]


 今シーズンもブルペンに欠かせない存在だ。5年目を迎えた右腕・木澤尚文は5月25日現在、チーム3位タイの15試合に登板し、同トップの8ホールドをマーク。ピンチの場面でも、勝っている場面でも、任されたところで腕を振っている。

 4月2日の広島戦(神宮)。延長10回一死満塁の場面でマウンドに上がると、四番・堂林翔太を中飛、続く末包昇太を遊ゴロに抑えた。計6球でピンチをしのぐと、その裏にチームはサヨナラ勝ち。勝利を呼び込んだ。4日の中日戦(神宮)でも、延長11回無死一、二塁から登板し、後続3人を完璧に抑えて無失点。引き分けに持ち込んだ。

「なかなか去年は回途中で使ってもらえることがなかった。そこが中継ぎとして足りない部分。(高津臣吾)監督の期待に可能な限り応えたい。決して楽ではないけど、使ってもらっているうちが華だと思う」

 マインドの変化も好投につながっている。開幕前、投手陣のミーティングで高津監督から『リリーフの心得』を授けられた。「1つは『年間を通して健康的な体と心を保つこと』。2つ目が状況を冷静に判断するマインドの話で、『ボール球で勝負する勇気と、緊迫した場面でボールから入る冷静さが必要だ』と。どうしてもストライク先行で勝負したいと思っていたんですけど、ボールから入ってもいいという許容みたいな話を監督から言われたのは大きい。心の余裕が生まれました」と木澤。熱い気持ちと冷静な頭で、これからも打者を封じる。
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