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楽天・小森航大郎 昨オフに加入「小森が来てよかったと思ってもらいたい」/交流戦のキーマン

 

自慢の足だけでなく、打撃でもチームに勢いをもたらしている


 左翼席の楽天ファンが大歓声で沸いた。4月27日のソフトバンク戦(楽天モバイル)。両チーム無得点で迎えた3回一死。「一番・右翼」で先発出場した小森航大郎が、前田純の直球を振り抜いた。高々と舞い上がった打球は左翼席で弾んだ。プロ4年目で記念すべき初本塁打。加入後初となる本拠地でのヒーローインタビューでは「最高の結果になって良かった。感覚はなかったです。本当に幸せです」とはにかんだ。

 宇部工高から2022年ドラフト4位でヤクルトに入団。24年に一軍デビューして4試合に出場し、二軍では110試合出場で24盗塁を記録してイースタン・リーグの盗塁王を獲得した。50メートル走5秒9の俊足が自慢の内野手だが、昨オフにFAで移籍したヤクルト・茂木栄五郎の人的補償として楽天に加入した。

 今季は開幕一軍を勝ち取るも、わずか3試合で降格。ただ、二軍での時間が財産になった。渡辺直人二軍監督から「いい選手はキラキラしている。ここ最近、試合に出たくないのかなという態度があった」と言われたという。自らと向き合い「野球ができていることに感謝して、もっとキラキラして頑張ろうと思いました」。17日に一軍再昇格した後は、プロ初安打に初盗塁など確かな歩みを続けてきた。

 交流戦では古巣のヤクルトと対戦する機会もある。自慢の強肩を生かして、不慣れな外野守備でも存在感を発揮しつつある4年目は「小森が来てよかったと思ってもらいたい」と力を込めた。セ相手に躍動して定位置を奪い、古巣にも恩返しする。

写真=BBM
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