気温の上昇とともに、気持ちが乗る。東克樹がまた、ビッグウェーブを起こしそうだ。昨年8月は4試合に先発し、3勝0敗、防御率0.90。自身2度目の月間MVPを受賞した。「暑い中でもしっかり試合をつくって、チームに勝ちを届けることができて良かった」。一昨年も8月に4戦3勝と実力発揮。「水分補給や食事、睡眠。そういったことを徹底して行っている」と「当たり前」の継続が好結果を生んでいる。
「今年もやってもらいます。やってくれるだろう、という期待も込めて……」と言ったのは三浦監督。背番号に合わせ、2月11日の午前11時11分に2年連続の開幕投手が発表された。3月28日の
中日戦(横浜)で7回を無失点と力投し、チームも自身も白星発進。
山本祐大と組むバッテリーは円熟の域に達しており、交流戦終了時まで11試合で6勝4敗、防御率1.91の充実ぶりだ。
先発で6回以上を投げ、自責点3以下のクオリティー・スタート(QS)は、実に10度記録。交流戦は3試合で1勝2敗だったが、計22回を自責6と大きく試合を壊すことはなかった。「寝るときに、消化に体力を奪われないように」と睡眠3時間前から食事を控え、コーヒーも禁止。「9月まではずっと暑い日が続くので。そこにどう体が順応して過ごせるか」と先を見据えている。
ケイ、
ジャクソン、
バウアーと形成する、先発4本柱の中心人物。心技体で上昇一途の左腕が、横浜の夏を面白くする。
写真=BBM