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西武・渡部聖弥 謙虚さと確立された自己を併せ持つ逸材/ルーキー中間報告

 

ルーキーらしからぬ打撃センスを見せている渡部聖


 渡部聖弥のこれほどまでの大活躍を開幕前に誰が予想していただろうか。大商大時代に通算5度のベストナイン、2023年には侍ジャパン大学表に選ばれた逸材だけに「近い将来のクリーンアップ」との期待は大きかったことは確かだ。だが、7月15日現在で49試合出場、6本塁打、21打点、打率.272。故障により2度戦列を離れているため、規定打席には至っていないが、いずれもチーム屈指の数字となっている。

 あらためて渡部聖の非凡さを証明したのが6月27日の日本ハム戦(ベルーナ)だった。左足足首捻挫のため5月31日に出場選手登録を抹消されて以来、約1カ月ぶりの復帰戦でいきなり本塁打を放ってみせた。チームが得点力不足、特に本塁打数の少なさが課題とされている中で一発が期待できる渡部聖の存在がいかに重要か。西口文也監督も「元気な姿を見られて良かった」と頼もしき新人の戦列復帰に安堵の表情を見せていた。さらに7月10日の楽天戦(ベルーナ)では0対1の6回に決勝の逆転2ランを放っている。

 しかし、渡部聖自身は冷静だ。「多少出来過ぎかなとは思いますが、こういう結果を出したいと思ってプロに入ってきているので、そこまで大きな驚きはないです」と、あくまで本人の中では想定内なのである。

 どれだけ活躍しようが、決しておごることはない。打撃の状態が落ちたときでも、コーチやスタッフなどの助言を活用しつつ、自らのやるべきことは継続してやり続けている。謙虚さと確立された自己を併せ持つ、まさにスーパールーキーだ。この先、良いこと、苦しいこと、数え切れないほどの経験をしながら、どのような選手となっていくのか。その過程も非常に興味深いところだ。

写真=BBM
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