
ポテンシャルの高さは球界随一
台湾の「火球男」こと最速157キロ右腕の古林睿煬は左内腹斜筋損傷のため、リハビリ中だ。
先発した6月3日
阪神戦(エスコンF)の3回にアクシデントが起きた。一死無走者から一番・
近本光司へ投じた3球目が142キロ、4球目が141キロ。いずれも直球だったが、自己最速とかけ離れた数値に加藤投手コーチも異変を察知。その後、降板となった。
結果的に、ゲーム復帰まで約8週間の見通しという大きなケガとなってしまった。離脱することがチームにとってもかなり痛いと感じさせるほど、来日1年目の序盤に見せた輝きはインパクトがあった。
NPB初先発となった4月23日
楽天戦(エスコンF)は5回2/3を7失点で黒星デビューも、5月1日
ソフトバンク戦(みずほPayPay)では7回2失点で来日初勝利。さらに同11日楽天戦(エスコンF)では100球未満の完封勝利となる「マダックス」を達成した。
9回を98球で投げ切った古林は「今までのプロ人生でも9回まで投げたことっていうのはなかった」とプロ初完封だったという。
新庄監督も、そのポテンシャルにほれ込んでいる。「左足が付いてワンテンポ遅れて手が出てくるから差し込まれる。あれはめちゃくちゃ武器ですよね。練習してできるもんじゃない。生まれ持っての才能。勝っていけばいくほど、いいピッチャーに成長していくタイプだと思う」。それくらい魅力的な昨季の台湾プロ野球MVP投手だからこそ、早期復帰が待たれる。
写真=BBM