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巨人・R.マルティネス 自身初の頂点に向かって/助っ人前半戦通信簿

 


 相手に絶望感を与えている。ライデル・マルティネスは移籍1年目で期待を上回る活躍を続け、守り勝つ阿部野球を支えている。

「何点差があっても1点差のつもりで投げている。必ず点を取られるときは来るから、プレッシャーは感じていない」

 本人は固執していなかったが、圧巻の記録を積み上げた。開幕から守護神を務め、6月29日のDeNA戦(東京ドーム)で1点リードの9回に登板。いつものように無失点に抑えて開幕から31試合連続無失点とし、2016年に田島慎二(中日)がマークしたセ・リーグ記録に並んだ。

 7月3日の阪神戦(甲子園)でサヨナラ犠飛を許して記録は止まったが、チーム77試合目での初失点。阿部慎之助監督は「(巨人に)来てくれてありがとうございましたという感じです」と丁寧に感謝を口にして報道陣の笑いを誘った。同9日の中日戦(福島)では初のセーブ失敗を喫したものの、指揮官の信頼は揺るがない。

 17年に中日と育成契約を交わして来日。昨季は43セーブを挙げ、2年ぶり2度目の最多セーブのタイトルに輝いた。昨オフにDeNA、中日との大争奪戦の中、巨人がプロ野球では破格となる4年総額50億円規模の超大型契約で口説き落とした。

 それでも本人の思いは「優勝の瞬間を経験したい。お金はあまり気にしていない」というもの。チームのリーグ連覇、自身にとっては初めての頂点にたどり着くため、圧倒的な存在感でチームの勝利を守り抜く。

写真=BBM
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