
高い奪三振率も魅力で勝利を稼ぐ助っ人右腕だ
新外国人投手の
ジョン・デュプランティエの前半戦は想像した以上の働きだった。開幕から先発ローテーションに入り、尻上がりに調子を上げた印象が強かった。
「いつも積極的にストライクを取ることを考えているし、常に自分が勝つことより、1つのアウトを心掛けて、ゲームに勝つことが大切だと思っている」
自身4試合目になった5月3日の
ヤクルト戦(甲子園)で6回無失点の好投で来日初勝利を挙げた。その後も先発ローテを守り続けている。
アメリカ出身の31歳。1年目の助っ人が活躍するか否かは、いかに異国の環境に慣れるかどうかに左右される。デュプランティエはすっかり日本文化、
阪神というチームに溶け込んだ。
前半戦は押し出し四球を与える場面もあったが、真面目なタイプの助っ人はすぐに反省して次に生かした。対戦打者は球速以上に球威を感じるようだ。
その証拠に、なかなか長打を許さない状況がある。7月15日現在の被本塁打は5月29日の
DeNA戦(甲子園)で
牧秀悟にバックスクリーン左に打ち込まれた1本にとどまっている。
チームは交流戦明けに先発ローテを組み替えたが、デュプランティエはそれにも対応して結果を残した。7月5日のDeNA戦(横浜)では2度目の完封で5勝目。「9回まで投げるのは大きな意味をもつ」と強い自信がにじむ。12日のヤクルト戦(甲子園)では7回2失点10奪三振で6勝目を挙げた。チームからの信頼度もうなぎ登りで頼もしい限りだ。
写真=BBM