待望の一発だった。
7月16日の
DeNA戦(マツダ広島)。エレフリス・モンテロは、1点リードの6回二死から本拠地初アーチとなる2号ソロを放った。
5月17日の
阪神戦(甲子園)以来172打席ぶりの一発で、今季ワーストタイの7連敗ストップの1勝をたぐり寄せる貴重な追加点をたたき出した。
「最高な結果が出ただけじゃなく、連敗を止められたことが一番うれしい」
どん底から抜け出した。7月12日の
中日戦(バンテリン)で、新井監督が「ちょっと苦労しているから」と来日初めてスタメンを外れた。
翌13日に単打3本で来日4度目の猛打賞をマーク。同15日に6月21日以来の長打となる二塁打を放ち、その翌日の2号ソロ。
「長打を求められて日本に来ている。まだ100%じゃないけど、徐々に状態は上がっていると思う」
2号ソロの翌日、7月17日のDeNA戦(マツダ広島)では、2回二死から先制の3号ソロ。6回終了時点で1対1、降雨
コールドの引き分けとなったものの、2戦連発弾で逆襲へのきっかけはつかんだ。
チームは交流戦をセ最高の勝率5割で乗り切りながら、リーグ戦再開後は球団ワースト(1954、59年)まで1試合に迫る16試合連続の3得点以下と歴史的貧打に苦しんだ。
借金7の5位でシーズンを折り返し、後半戦最初のカードの
巨人戦2連戦(マツダ広島)も連敗と試練は続く。上位争いに踏みとどまるためにも、助っ人の長打力は欠かせない。
一時は打率リーグトップの好成績を残していた“相棒”のファビアンは、7月に入って月間打率1割台と状態を落としている。ここまで公私ともに支え合い、今度は自身がカバーする番だ。
「もっと長打を打って打点を稼ぎたい」
今がメジャー21発の助っ人の意地の見せどころだ。
写真=井沢雄一郎