
打撃でもパンチ力を武器に活躍している
リーグ2連覇に突き進むホークスには欠かせないユーティリティープレーヤーがいる。首位攻防3連戦をスイープで飾った8月11日の
日本ハム戦(みずほPayPay)。同点の四回一死満塁から
牧原大成が決勝の右前適時打を放った。「追い込まれてしまったけど、『ばあちゃん頼む』と念じて打つことができた。いつもピンチになると、今年亡くなったばあちゃんにお願いをし、力をもらっています。ばあちゃんありがとう」。年明けに亡くした祖母の力も借りた殊勲打だった。
日本ハムとの3連戦はいずれも九番に座り、計4安打。「九番は年間指定席を買っているので」と冗談めかしたが、打順でもユーティリティーぶりが光る。6日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)では五番に抜てきされ、2ランを含む3安打5打点の活躍。「何番でも一緒なので」と涼しい表情でクリーンアップを務めた。
そして守っては内外野でゴールデン・グラブ賞級の守備を披露する。昨季は二塁一本で勝負したが、今季はチーム事情から外野も任される。周東が欠場する際、中堅でスタメン起用される機会も増えた。試合途中で守備位置が変わることもある。「中堅から二塁は(打者からの)距離が近くなるので感覚は難しいけど、普段の練習からやっている。そこは言い訳できません」と言い切った。
今季は一度も離脱することなく、規定打席には満たないが、打率3割前後まで上げてきた。「準備は当たり前のこと。(守備は)投手を助けたいという気持ちがプレーにつながっている」とユーティリティーの心得を説いた。
写真=BBM