
複数ポジションも守り、代打するなどチームにとって欠かせない存在だ
8月10日の
西武戦(ベルーナ)。八番・一塁で先発出場したのは
渡邊佳明だった。同点の4回無死二、三塁では一時勝ち越しとなる左犠飛。3打数1安打1打点で、9対4の勝利に貢献した。
同24日時点で、一塁、左翼、右翼と3つのポジションで先発。内外野を守れるユーティリティープレーヤーとして存在感を発揮している。本来は内野手で、外野守備は「同じ野球だけど全然違う」と難しさも感じている。
プロ入り後、本格的に挑戦した外野守備で気をつけているのがポジショニングだ。試合前に相手のデータを頭にたたき込む。「人よりも多めに動いて、ポジショニングで遅れを取らないように」。一歩でも速く打球の落下地点へ移動することを心掛ける。内野では打球を恐れず、確実にアウトを取ることを優先。「中途半端には見られたくない」という。
今季、チームを率いる
三木肇監督は多くの選手を複数のポジションで起用している。
塩川達也一軍内野守備走塁コーチは渡邊佳について「一つのポジションでレギュラーを狙っていると思うけど、チームのピースとしては非常にありがたい。スタメンでも行ける。代打でも行ける。いろいろ(な位置を)守れて、打撃もいい選手はなかなかいない」と評価する。
同日時点で64試合に出場し打率.284、16打点。「今までは俺が俺がと、がむしゃらに行ってましたが、自分が起用された意味を考えて打席に入っています」。打撃でも守備でも冷静に、最善を尽くしてチームに貢献する。
写真=BBM