復調の歩みを確かに進んでいることを示す一振りだった。8月16日の
ロッテ戦(みずほPayPay)。
小島和哉のチェンジアップを振り抜くと打球は左翼テラス席へ。一度本塁打が出たら止まらないタイプの山川穂高にとって、107試合目で放った19号は、やっと飛び出した今季初の2試合連発だった。
小久保ホークス不動の四番だった山川は開幕からスランプに陥った。打率は1割台後半に低迷し、5月15日の
西武戦(みずほPayPay)では移籍2年目で初めて「四番降格」を経験。さらには交流戦期間にはリフレッシュを兼ねてのファーム再調整の屈辱も味わった。不振からすり足の打法を試すなど、藁にもすがる思いで苦悩する姿も見せた。「今年はいい感じを続けられるってのが(ないのが)、ね…」と苦しい胸の内も明かしていた主砲。それでも調整を終え、リーグ戦再開前に再び一軍に合流。丸刈りで決意を示していた。
2年続けて前半戦終了時点で14本をマーク。昨季は一気に後半戦だけで20本塁打を放ち、自身4度目の本塁打王を獲得していた。打棒爆発で終盤のスパート、リーグ優勝に導いた昨季の再現を目指したいところだ。「最後にいいところを持っていきたい」。7月31日の
日本ハム戦からは再び四番に定着し、後半戦からは逆方向への一発も出るようになり、量産体制に入った。
「この時代だからこそです。やっぱり四番とエースは野球の醍醐味です」と四番へ並々ならぬ意識を持つ山川。借金7で単独最下位を経験するなど苦しんだソフトバンクは快進撃を続ける。ただ2連覇には四番打者の豪快な当たりなしには成し遂げられない。
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