本当に1カ月も離脱していたのだろうか。8月23日の
広島戦(マツダ広島)。3点リードの9回のマウンドに松山晋也が立った。
先頭の
坂倉将吾を154キロの直球で三邪飛に打ち取ると、
羽月隆太郎には155キロの直球で空振り三振。最後は
大盛穂を142キロのフォークで一ゴロに仕留めゲームセット。わずか9球で三者凡退という完璧な内容で34セーブ目を挙げた。
「タイトルを獲りたいのはやまやまだし、獲りたくないと言えばウソになる。でもまずは、こうやって野球をやれること、元チームメートと争えていることに感謝したい」
そして残り30試合を切ろうというところで、
井上一樹監督は開幕からリリーフ陣の2連投を上限としていたが、今後の松山の3連投解禁を宣言した。
「もう温存とか言っている場合じゃない。タイトルもそうだけど、もちろん勝ちにいくため」。実際に8月27日の
ヤクルト戦(バンテリン)から29日の
DeNA戦(横浜)まで、今季初の3連投を果たした。
7月に右肘の故障が発覚した後は、これまで以上に体のケアにも気を使ってきた。その結果、復帰後には自己最速の159キロを記録。むしろパワーアップして帰ってきているから恐ろしい。
9月3日の
阪神戦(バンテリン)で日本人投手では最長記録となる26イニング連続奪三振を達成し、その記録を27イニングに伸ばしたところで悪夢が待っていた。
9月6日の
巨人戦(バンテリン)は1点リードのマウンドに上がったが、二死無走者なしから5連打で逆転された。開幕からのセーブ機会成功率100%は39試合でストップし、連続奪三振も27で止まった。
「晋也も生身の人間だってこと」と井上一樹監督。CS進出に向けて松山の力が必要なのは間違いなく、たった一度の失敗で信頼が揺らぐはずもない。最多セーブのタイトルは何としても手に入れたい。
写真=BBM