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ソフトバンク・野村勇 遅咲きの日本代表選手「去年の悔しさがあるから、1打席1打席が大切に感じる」/即戦力と言われて

 

2025年は飛躍のシーズンとなった


「即戦力候補」も4年目。ようやくチームの期待に応える存在へと近づいている。野村勇は今年、いずれもキャリアハイを更新する126試合出場で12本塁打をマーク。正遊撃手の今宮健太がけがで離脱する中、勝負強い打撃で連覇に貢献。遊撃ではチームトップの72試合で先発出場とポジションをつかみ取った。

 NTT西日本から2021年ドラフト4位で入団。ドラフト前には娘が生まれるなど24歳のオールドルーキーとしてプロの世界に飛び込んだ。「オリンピック選手級」とのちにデータでも示された高い身体能力に球団幹部は「今の1軍の中で、十分に競争できるタイプ」と高評価で、春季キャンプも1年目からレギュラー候補としてA組スタートだった。

 1年目は鮮烈だった。球団新人では83年ぶりとなる2ケタ本塁打&2ケタ盗塁を記録。即戦力の看板に恥じない十分な活躍だった。だが、その後は順風満帆ではなかった。23年は50試合、24年は38試合と徐々に出番を減らした。小久保監督も「あんな能力あるのに。1年目に10本打った後になんで下手になんねん。我々にも責任がある」と語ったこともあった。

 危機感を持って迎えた今季。打撃を見直し、成長した姿を見せた。6月3日から行われた中日との3連戦(みずほPayPay)では2本塁打を含む6安打5打点の活躍。最終的には球宴に選ばれた。

 「去年の悔しさがあるから、1打席1打席が大切に感じる」。この3年間、苦しみながら這い上がってきた。11月の強化試合に臨む侍ジャパンにも選出されるなど、遅咲きながら一気に飛躍の時を迎えている。

写真=BBM
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