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西武・渡部聖弥 1年目に理想像を再確認 「打率3割を残せて20〜30本塁打を打てる選手」/即戦力と言われて

 

ルーキーらしからぬ打撃センスを見せた渡部聖


 大商大2年春のリーグ戦で首位打者を獲得し、同年秋には5本塁打を放ちリーグ記録を更新。2023年、24年には侍ジャパン大学日本代表に選出され、四番も務めた渡部聖弥の看板は「偽りなし」だった。即戦力候補として一軍キャンプに帯同し、オープン戦ではチーム最多タイの14試合に出場。首脳陣からじっくりと実力分析を受けた上で西武では8年ぶりとなる新人の開幕スタメン出場を果たした。

 さらに開幕戦から6試合連続安打(うち4試合がマルチ安打以上)を記録するなど、クリーンアップの一角として3、4月度は16試合で打率.435という驚異的な数字を残した。その後、4月中旬に右足首、5月中旬に左足首を痛め2度の離脱もあったが、最終的には109試合出場、打率.259、110安打、12本塁打、43打点。「やれることはやった」と1年目を振り返った。

「シーズンが始まる前は打率2割8分、100安打は打ちたいと思っていました。実際にシーズンが終わってみると、『絶対に無理だろ』というぐらいレベルの高い投手が何人もいて、そうした投手たちと戦ってきた中でこの数字、特に12本塁打、43打点は想定外で自分でも『よくやった』と思います」

 今季の経験を糧に、目指したい「理想像」が再確認できた。

「打率3割を残せて20〜30本塁打を打てる選手。本塁打にこだわって率を落とすのも嫌ですし、率に固執し過ぎて小さくなって本塁打が出なくなるのも嫌。足も生かしたいし、守備でも貢献したい」

 黄金ルーキーは限りなくどん欲だ。

写真=BBM
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