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ヤクルト・荘司宏太 表情崩さずフル回転の1年目「あまり感情をださないようにというのが自分のモットー」/即戦力と言われて

 

奪三振率11.18、WHIP0.84と堂々たる成績を残した


 期待に違わぬ活躍を見せた。セガサミーからドラフト3位で入団した荘司宏太は今季、45試合に登板し2勝1敗、28ホールド、防御率1.05の好成績。一軍で活躍してきた猛者たちも手玉に取ったチェンジアップを武器にルーキーイヤーを駆け抜け、「自分の投球スタイルを確立できた」とうなずいた。

 5月から約1カ月間離脱したが、それ以外はフル回転の活躍。勝ちパターンを任され、強い気持ちで結果を残した。社会人卒とはいえ、マウンド上での堂々たる投げっぷりは見事。どんなときでも表情を崩さないポーカーフェイスぶりは新人離れしていた。「新人なんですけどね」と苦笑いを浮かべつつ「あまり隙を見せたくないというのが一番ありますね。やっぱり相手バッターに舐められたくない。あまり感情を出さないようにしようというのが自分のモットーです」。即戦力左腕はどんなときも、隙を見せず相手を圧倒してきた。

 かねて「獲りたい」と口にしてきた新人王は、受賞が現実味を帯びている。今季指揮を執った高津臣吾前監督も「新人で正直ここまでやってくれると思っていなくて、彼がいなかったらここまで勝ててないのは事実だと思う。ぜひ新人王を獲ってほしいなという気持ちと、ほかの新人王の資格を持っている人で同じ土俵に上がる選手がいないなと。そのぐらい突き抜けた成績を残しているんじゃないかな」と絶賛した。

 今季、チームはリーグ最下位に低迷。来季の巻き返しへ、背番号30が燕のブルペンを支えていく。

川口洋邦
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