運命に導かれるかのように東京ドームの応援団の目の前、「ライト」が定位置になった。同じ中京大中京高の先輩でもある父から「右翼手にはいい選手が多い」という理由で名づけられた中山礼都は、レギュラー奪取の大チャンスを目の前にしている。
入団以来、内野一筋だったが、持ち味の打撃を生かすため、今季はファーム調整していた春から夏にかけて外野に挑戦。その後、一軍昇格を勝ち取り、8月22日には人生で初めてとなる右翼を守った。
急造外野手でありながら、
阿部慎之助監督から「中山を慣れないポジションに入れたんだけど、なぜかね、ウチの外野手では一番、守備範囲が広いっていうデータもしっかり出ている」と紹介され、当の本人も「話題になるだろうなとは多少、思っていました(笑)。角度とか景色は違ったけど、特に違和感なくやれた」と、野球センスで経験を補う守備力を披露した。
シーズン終盤は右翼でのスタメン起用も増え、9月13日の
阪神戦(東京ドーム)ではプロ初となる逆転満塁弾もマーク。「もともと初球から振りにいけるタイプ。頭を整理して準備はできていた」と自慢の積極性をアピールした。
プロ5年目は自己最多となる103試合の出場で打率.265、7本塁打、32打点とキャリアハイのシーズンとなった。
DeNAに敗れたクライマックスシリーズでも本塁打を放つなど、存在感は増すばかり。
岡本和真がメジャー挑戦を表明したチームの「次の顔」に、名乗りを挙げる。
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