来日2年目の大砲の覚醒が、広島の浮沈の鍵を握っている。
エレフリス・モンテロには、チームに欠ける長打力が期待される。メジャー通算21本塁打の実績を引っ提げて来日した昨季は、開幕直後の左脇腹痛による離脱もあり、105試合出場で9本塁打に終わった。1年目の経験を糧に臨む今季は、その真価が問われる。
昨季は43試合で四番に起用されたものの、本領を発揮できたとは言い難い。それでも契約を更新したのは、勤勉さに加え、その可能性を球団が評価したからだ。
そんな助っ人に、
新井貴浩監督も昨季終盤の9月24日に動いた。休日を返上し、モンテロに直接指導。首が右肩側に傾いて上体が前かがみになり、ドライブしたような打球が多く見られたスイングを指摘した。身ぶり手ぶりも交えながら、改善点を伝えた。
モンテロは帰国後も、指揮官の教えを胸にオフのトレーニングに取り組んだ。春季キャンプから変わり身を示した。
オープン戦期間中には上体から始動する悪癖が見られたが、打撃コーチの指導に耳を傾け、3月7日の
中日とのオープン戦(マツダ広島)で待望の一発が飛び出すなど改善が見られる。
メジャーでの実績では、昨季来日1年目から活躍した同時期入団の
ファビアンよりも勝る。それでもモンテロに、傲慢さは見られない。2年目の今季も攻守走すべてに勤勉な姿勢で取り組んでいる。
3月27日の中日との開幕戦(マツダ広島)でスタメンに名を連ねることはなかった。しかし、1対5と敗戦色濃厚の9回裏一死満塁から代打で出場し、2点適時打。その後の延長10回逆転サヨナラ勝ちにつながる貴重な足掛かりとなった。
ポジションの兼ね合いもあり開幕3連戦を終えスタメン起用はないものの、ここぞの仕事をする頼もしさは十分。打線の飛び道具の威力が増せば、課題の得点力不足も解消される。
写真=川口洋邦