
セの野球経験者であるからこそ、チームに伝えられることがある
パ・リーグのチームにとっては、交流戦でセ・リーグのホーム球場では投手が打席に入るという点で普段とは大きな違いがある。その“投手の打席”が打線にとって重要なポイントだと解くのが
元山飛優だ。トレードで昨季
ヤクルトから
西武に移籍してきたが、2021年から23年まで3シーズン、セ・リーグの野球に身を置く中で学んできたという。
「特に僕は投手の前の打順の八番を打つことが多かったので、すごく意識していました。例えば2アウトで八番に回ってきたとします。次の回を考えたら、絶対に九番の投手のところで終わらせたほうがいいんですよね。となると八番は何としても出塁せなあかん。なので、初球から行けそうな投手だったら初球から行ってもいいし、『この投手は難しい』と感じたら長く見ていくのも手やし。そこは常に考えていました」
やはり、回の先頭を投手で迎えて簡単にアウト1つを相手に渡すか、一番から始まるかではチャンスをつくれる確率が変わってくる。
「だから七番、八番ってめっちゃ大事になってきますし、難しいんです。そこは僕がセ出身やからこそ知ってる部分だと思うので、チームのみんなに少しでも伝えられたらと思っています」
一方で、パに来て、投手の打席を考える必要がなくなったことで「初球を振るようになった」と、自身の変化を感じているという。両リーグを経験したからこその強みを今こそ見せたいところだ。
奇しくも今交流戦は古巣ヤクルト戦から始まった。チームは2勝1敗を勝ち越しスタート。元山は「勝って勢いに乗って交流戦優勝したいです!」と気合十分だ。
写真=BBM