10月26日の秋季練習、キャッチボールを終えた
千賀滉大投手のグラブには、2種類のボールがあった。1つはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)公式球、もう1つはトレーニング用の重いボールだ。
11月に行われる強化試合で侍ジャパン初選出となった千賀。WBC公式球を手にして「『ヤバイ』と思いました。滑る」。NPB統一球に比べ握ろうとすれば、より前腕部の張りが出そうなことは容易に想像がついた。対策が必要だと、普段からフォームの矯正用に使っていた通常の約1.5倍、200グラム前後ある重量ボールを、WBC公式球対策に流用することにしたのだ。「どれだけ感覚を“バカ”にできるか。重いボールに慣れて、軽く錯覚させる」と狙いを語った。