内角高めの難しい球に腕をたたみ、クルッと体を回転させた。5月2日の
西武戦(ヤフオクドーム)の2回。二死満塁のチャンスで打席に入った
甲斐拓也捕手は3球で追い込まれた。「粘って何とかしようと」。うまく反応しバットを振り抜くと、打球はライナーで左翼テラス席に飛び込んだ。プロ入り7年目での初本塁打は逆転の満塁弾。育成出身選手の第1号では初となる満塁本塁打というおまけつきだ。
この日も千賀とのバッテリー。本塁打を警戒していたが、初回に2ランを打たれ先制を許した。「千賀の分を取り返したい」との思いのこもった甲斐の一発を、千賀は「頼もしい」の言葉とともに笑顔で祝福。首脳陣も頑張りを見せる甲斐に称賛を送った。