暗闇の中をさまよっていたが、ようやく抜けた。7月3日の
阪神戦(甲子園)の6回表、二死満塁のチャンス。打席には
京田陽太内野手。京田はここまで32打席連続無安打と、深刻な不調に陥っていた。しかし、
メッセンジャーの初球を迷いなく振り抜き、打球はライト前へ。ひさしぶりのヒットは、リードを広げる貴重な2点適時打となった。
10試合ぶりの快音も、京田に笑顔はない。しかし、攻守交替の際には
森繁和監督らから笑顔で迎えられた。守備につくころには目を真っ赤に充血させていた京田だったが、「(涙は)気のせいです」と強がってみせた。無安打の重圧から解放され、持ち前の伸びやかなプレースタイルも取り戻せたようだ。