自分の役割を自覚しているからこその一言だった。「中継ぎ陣に迷惑をかける形になってしまい、申し訳ないです」。7月23日の
広島戦(マツダ広島)で先発した大野雄大投手は、5回1失点でマウンドを降りた。常に先発完投を目指してマウンドに上がる大野雄らしくない結果。だが、2回裏二死走者なしで迎えた打者・小園の打球が、大野雄の右ヒザに直撃していた。治療を経てマウンドに戻った大野雄だったが、大事を取っての5回に降板だった。
試合は、新守護神を託された岡田が打ち込まれ、9回に同点に追いつかれると、延長10回、7番手の祖父江が安部にサヨナラ弾を浴びた。執念の継投策は及ばず、大野雄の一言に無念が滲んだ。