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ホームランが出にくい時代だからこそ、その1本に価値がある。おかわり君も真っ青の53年の怪童・中西太

 

 統一球への対応には2年目もプロの各打者は苦しんでいる。特に本塁打は、30本を打つのさえ四苦八苦。30本台はどうやらバレンティン(ヤクルト)1人=9月27日現在29本=ということになりそうだ。もし、両リーグの本塁打王が30本未満となったら、それは51年前の1961年までさかのぼらなければならない。この年はセ・リーグは長嶋茂雄(巨人)の28本。パ・リーグは野村克也(南海)と中田昌宏(阪急)の29本。

 ミスターとノムさんが仲よくキングになったことがあったのである。長嶋はこれが最後の本塁打王のタイトルだから、2度と野村との“仲よしキング”は実現しなかった。

 ノムさんの次の相棒はもちろんワンちゃん(巨人・王貞治)。野村と王は62年からともに7年連続で本塁打王に輝くことになる。2人のホームラン量産で、日本のプロ野球も、本当の意味での“ホームランの時代”を迎えることになる。ちなみにこの7シーズンの2人の平均本数は、野村が41本、王が46本。これで我々に「ホームラン王なら40本以上打たなくては」の常識が出来上がった。

 だが、その常識はいま崩れつつあるようだ・・・

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