筆者は、作者にかかわりなく「肖像画」が大好きだが、肖像画の価値と言えば、もちろん、その描かれた人に似ているかどうかである。しかし、描かれた人をだれも知らない時代になったらどうだろう。その時にこそ肖像画の本当の価値が問われるのだと思う。似てる似ていないではなく、その絵が真の芸術作品であるかどうか、これがすべてだ。
筆者はラファエロとデューラーの肖像画を昔から大好きだが、この2人は、描いた当時も「そっくり!」と賛嘆され、いまも「素晴らしい」とため息をつかせる、パーフェクトな肖像画の作者である。
ラファエロの「無口な女」(ラ・ムータ)という作品をご存じだろうか。文字ではどうにもうまく説明できないのだが、とにかく素晴らしい。あまりの感動でこちらが無口になってしまう、とでも言っておこうか。
野球選手の理想像も・・・
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