やや旧聞に属するが、侍ジャパンのWBC1次、2次ラウンドのテレビ視聴率が非常に高かったのには驚いた。3月6日から12日の地上波視聴率は、3月16日付の朝日新聞によると、1位が2次ラウンドのオランダ戦で25.2%、2位が1次ラウンドのキューバ戦で22.2%、3位が1次ラウンドのオーストラリア戦で21.2%。何と、野球中継が週間視聴率のトップ3を独占してしまったのだ! しかも、会場の東京ドームは連日満員。視聴率と観客動員が見事に一致したのである。
近年は、球場は満員、視聴率は1ケタという、アンバランスが続いていたから(V決定やCS、日本シリーズは別にして)、オールド野球記者としては「プロ野球はこうでなくっちゃ」とうれしかった。
プロ野球中継の視聴率が常に20%台をたたき出していたのはいつか、と記憶の糸をたぐっていくと、
王貞治監督から2度目の
藤田元司監督を経て、2度目の
長嶋茂雄監督の初めのころだった。80年代後半から90年代初め。もちろん、
巨人戦に限ってのことだが、後楽園球場、東京ドームは連日超満員。巨人戦のチケットがプラチナペーパーと呼ばれたころだ。
そのころ「よく入りますねえ」と東京ドームのヌシのような人だった元巨人・
千葉茂さん(ドーム内に専用ロッカーを持ち、1日のほとんどをドームで過ごしていた)に話しかけると、「たしかにお客は入っとるが・・・
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