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第86回都市対抗野球大会

 

28イニング連続無失点で王子の近藤均が小野賞を受賞


 今年の都市対抗野球で最も強い印象を残した選手を挙げるなら、王子(春日井市)を4強へ導いたエースの近藤均(関西大)になるだろう。

 1回戦は、昨秋の日本選手権準優勝のセガサミー(東京都)を相手に10三振を奪い4安打完封。「投げたいところに投げられました」と振り返る近藤はフォークを決め球に、得意のカットボールを有効に使った。これには元ロッテ初芝清・セガサミー監督も「左打者に外のカットボールを狙わせたが、思うように振らせてもらえなかった。攻略する糸口がなかった」と脱帽した。実は登板前日、なかなか調子が上がらない近藤に、王子の稲場勇樹監督(駒大)は「7回まで行ったら上出来だな」と声を掛けていた。しかし、近藤は「いえ、9回まで全部行きます」と返答。さらに「今大会は何イニング投げるんだ?」という監督の問いには、優勝までの5試合すべてを完投する回数に相当する「45回です」と答えたという。今の近藤をつくったのは、この負けん気の強さだ。

セガサミーとの1回戦で、10奪三振の4安打完封の快投を披露すると、以降28イニング連続無失点。強いインパクトを残し、近藤が小野賞を受賞した[写真=BBМ]



 2年前、都市対抗の本大会を目前に控えた大事な練習試合で、近藤は9回に5点差をひっくり返された。試合後、首脳陣から「都市対抗の出番はない」と言われたという。だが、心は折れなかった・・・

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