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第28回ハーレムベースボールウイーク2016

 

「日の丸」の責任と誇り


東京六大学選抜を指揮する立大・溝口監督と、同連盟の加盟6校から24人の急造チームを束ねる早大・石井主将。目指すは「優勝」で一致している/写真=BBM


 オランダで行われている第28回ハーレムベースボールウィーク2016(7月15〜24日)に、日本は東京六大学選抜を派遣した。前回(2013年)は大学日本代表が出場。今回は日米大学選手権(7月12〜17日、新潟・神宮・静岡)と日程が重なるため、連盟単独で編成された。

 大会には他に4カ国・地域(オランダ、キュラソー、オーストラリア、台湾)が出場。1試合総当たりのリーグ戦を行い、順位決定トーナメント(敗者復活含む)へと進んでいく。日本は各チームの具体的な戦力を具体的に把握していないが、台湾はU-23の選考を兼ねているとの情報もある。また、ヤクルトバレンティンの出身地であるキュラソーに、オランダも近年の国際大会で力をつけてきており、厳しい戦いが予想される。

石井主将が強い決意!!「思い出作りではない」


 チームは7月10日から3日間、立大グラウンド(埼玉県新座市)で直前合宿を行い、参加人数は日米大学選手権に出場している5人を除く19人。大会後、日米組のオランダ合流は20日だが、時差、疲労を考慮し、22日からの決勝トーナメントから出場予定。つまり、開幕から5試合は19人で戦わなくてはならないのだ。

 直前合宿中の11日にはJX-ENEOSと強化試合を行い、2対0で勝利。投打とも完成度の高い布陣で“マイナス5”も影響なさそう。先発陣は慶大・加藤、明大・星、法大・菅野、早大・竹内で編成し、リリーフには立大・澤田、早大・吉野、小島を配置。打線は法大・小林と明大・吉田による一、二番で好機を作り、立大・佐藤竜、法大・金子、慶大・沓掛のクリーンアップ3人に加え、DHでの出場が予定される慶大・山本、早大・石井と切れ目のない打線を組む。24人中、20人が4年生。一つになるのに時間はかからなかった。主将を託された石井は言う。

「(日米組の)5人が合流するまで、レベルの高いところにチーム状態を持っていきたい。思い出作りではない。一丸となって、優勝を目指す」

 日本を率いるのは立大・溝口監督で、バッテリーは早大・高橋監督、攻撃は慶大・大久保監督、守備は東大・浜田監督と4人で分担する。

「選抜チームですが、大会上は日本代表ですので、日の丸を背負う責任と自覚、その名に恥じないプレーをして、目指すは1位です。優勝して日本に戻ってきたい」(溝口監督)

 前回大会は大学フル代表で銀メダル。今大会は「TOKYO BIG6」に日の丸が刺しゅうされたユニフォームを着る。10日間で7試合を消化する過密日程。91年を迎えた東京六大学の威信をかけ、国際舞台で存在感を示していく。(取材・文=岡本朋祐)
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