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東京六大学リーグ

長谷川裕也(法大)が緩急自在の投球で明大に勝利!新境地開拓

 

明大1回戦でリーグ戦初先発を任された4年生・長谷川は7回1失点でリーグ戦初勝利。リーグ3連覇を目指し、開幕4連勝と好調だった明大の勢いを止めた/写真=中島奈津子


苦労人の4年生サブマリン。チーム浮上の「救世主」


 投球のフォームやスタイルを変え、積み重ねてきた努力が、大学ラストイヤーに実を結んだ。

 法大のアンダースロー右腕・長谷川裕也(4年・聖望学園高)が4月29日の明大1回戦で今季初先発した。7回まで投げ、4安打1失点。1対1で迎えた8回表の打席で代打を送られたが、その回の攻撃で味方が決勝点を挙げて2対1で勝ったため、リーグ戦初勝利を手にした。チームにとっても今季開幕から6試合目での初白星。長谷川は「1勝できて、ホッとしました。(連敗で)チームの雰囲気も重かったけど、いい雰囲気を作れた」と顔をほころばせた。

 直球は最速130キロ。120キロ台後半の伸びのある直球と少し沈む直球、やや遅い直球を投げ分けた。そのほかにツーシーム、カーブ、スライダーを駆使。ゆったり投げたり、クイックで投げたりとフォームにも緩急をつけて打者のタイミングを外した。この変幻自在の投球に、長谷川はしてやったりの表情を見せた。

「打者を『遊ぶ』のがアンダースローの楽しさ。今日は思いどおりにできたので、楽しかったです」

 高校2年の秋までオーバースローで、当時の最速は130キロ。右ヒジの位置が低く、ケガのリスクがある投げ方だったため、その冬に聖望学園高・岡本幹成監督からサイドスローを勧められた。だが、しっくりこず、思い切ってアンダースローにした。

「可能性に賭けました。今思えば、かなり大きな分かれ道でしたね」。長谷川はしみじみと振り返る。

 賭けは吉と出る。3年春に初めてベンチ入り。同夏は2番手投手として埼玉大会で4強入りに貢献した。

投球スタイルを変え、好きな言葉は「快進撃」


 指定校推薦で法大に入学後、2年間は登板なし。同期の熊谷拓也(4年・平塚学園高)らの活躍をただ「うらやましい」と見ていた。「でも陰に隠れた選手でいるのは・・・

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