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第66回全日本大学野球選手権大会

亡き仲間へ捧げた「1勝」の意味。初陣・岐阜経済大の主将兼エースが込めた全力投球

 

岐阜経大のサブマリン・與座は石巻専大との2回戦で1安打完封。主将兼エースは亡き友・中野宏紀さんが当時、着けていた背番号15のユニフォームと、ウイニングボールを手に笑顔を見せた/写真=山口高明


亡き同級生に捧げた特別なウイニングボール


「いつも『中野の分も』と思って投げています。このウイニングボールを彼に届けたい」

 岐阜経済大(東海地区)のエース兼主将のサブマリン右腕・與座海人(4年・沖縄尚学高)は初の全国舞台で完封勝利を挙げると、晴れやかな表情で言った。

 2014年5月。チームメートの中野宏紀さん(享年18、三本松高)が交通事故で他界した。1年生ながらマウンド度胸があり、将来を期待されていた投手だったという。それ以来、チームは彼が背負っていた「15」を欠番とし、ユニフォームをベンチに掲げて一緒に戦ってきた。同級生・與座は言う。

「中野は自分たちと比べると頭一つ抜けていた。1年春から一緒に投げさせてもらっていた仲間なので、亡くなってしまったのは悔しい。試合では、中野のユニフォームを触ってからマウンドに上がっています」

 大学創立・野球部創部50周年の今年。岐阜経済大は春の岐阜県リーグで2度目の優勝を果たし、東海地区選手権を初めて制して大学選手権初出場を果たした。

 6月6日、東京ドームで迎えた初戦の石巻専大(南東北)戦。先発した與座は・・・

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