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東京六大学リーグ

不屈の闘志で現役続行 大西千洋(法大)が貫く野球に対する一途な思い

 

試合前の練習で汗を流す大西。50メートル走5.7秒を誇るスピードは、陸上部員も顔負けと言われる。神宮で野球ができる喜びを胸に全力プレーを続ける/写真=松田杏子


顔面死球から奇跡の復帰


 一時は野球を続けることができないかと心配された法大の背番号「1」が、神宮球場に帰ってきた。

 大西千洋(3年・阪南大高)。50メートルを5秒7で走るスピードが持ち味で、1年秋から中堅のレギュラーに定着。昨夏には侍ジャパン大学代表に選出され、第40回日米大学選手権に出場した。今春のリーグ戦では、5月7日の慶大2回戦まで3割以上の打率をキープしていた。

 ところが──。「二番・右翼」でスタメン出場した5月8日の慶大3回戦。4回の第3打席、無死二塁からバントの構えを見せたが、相手左腕の直球を避け切れず、顔面に死球を受けた。右目付近がひどく腫れ、担架で運ばれて退いた。すぐに手術を受けて10日間入院。その後は大阪府内の自宅へ戻り、2ヵ月ほど療養した。大西は当時をこう振り返る。

「当たった瞬間に『野球人生は終わったな』と思いました。自宅で療養しているとき・・・

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