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第74回JABA東京スポニチ大会

日本新薬が3年ぶり2度目V。日本選手権の出場権を獲得!!

 

日本新薬の吹石監督[元近鉄]は就任3年目。メンバーの手によって、歓喜の神宮の杜を舞った/写真=大賀章好


難病と向き合う30歳左腕・榎田宏樹が2度目のMVP受賞


 社会人野球のシーズン開幕となる第74回JABA東京スポニチ大会が3月11日から神宮球場など3会場で開催された。15日に行われた決勝では日本新薬が4対0で東芝を下し、2度目の優勝。3年ぶりに大日輪旗を手にし、日本選手権の出場権(12大会連続22回目)を獲得した。

 閉会式を終え、「どんな大会でも勝ったらうれしいですし、ホッとしています」と笑顔を浮かべたのは日本新薬・吹石徳一監督(南部高)。近鉄で14年間プレーし、現役時代は堅守の内野手として鳴らした名プレーヤーだ。元プロの指揮官がテーマにしているのは「投手を中心にした守りの野球」ということもあり、今大会の日本新薬は予選リーグの3試合すべてで相手チームを2失点以内に抑えるなど安定した戦いぶりが目立った。東芝との決勝ではエース左腕・榎田宏樹(日本文理大)が初回に二死一、二塁のピンチを迎えたものの、チェンジアップで三振を奪うと、以降は二塁ベースも踏ませない、ほぼ完璧な投球を披露。結局、8回無失点の好投で大会2勝目を挙げ、自身2度目のMVPに選出された。実はこの榎田は昨夏、大腸や小腸の粘膜に炎症や潰瘍ができるクローン病を発症。現在も8週間に1回のペースで点滴治療を受けているが「治療のおかげで野球ができていますし、感謝しています」と困難に挫けることなく、「決勝もいつも通り、低めに丁寧に投げました」と落ち着いた様子で自らのピッチングを振り返った。

 また、吹石監督が

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