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仙台一高・仙台二高野球定期戦

歴史をつなぎ止めた杜の都の“早慶戦”

 

「代替試合」の形にはなったが、定期戦の歴史をつないだ仙台一高と仙台二高の3年生たちは完全燃焼した


伝統の一戦に情熱をかけた両校野球部と応援団


 新型コロナウイルスが球児から奪ったのは、公式戦だけではなかった。宮城県の独自大会が幕を閉じた翌日の8月2日。東北南部の梅雨明けが発表されたその日、仙台一高の第二運動場ではプライドがぶつかっていた。相まみえていたのは仙台一高と仙台二高。スカッと晴れわたった青空の下で行われていたのは、毎年5月に開催されている「仙台一高・仙台二高野球定期戦」の代替試合である。

 約3カ月遅れで実現した試合は初回、守る仙台一高にミスが重なるなどし、仙台二高が3点を先行した。その裏、仙台一高は1点を返してすぐさま反撃。しかし、仙台二高は3回に四番・相原圭汰(3年)の適時二塁打などで2点を奪って突き放した。仙台一高は4回に押し出しで1点を追加したが、その後は得点を奪えず。5回と9回にも得点を重ねた仙台二高が10対2で勝利を収めた。

 仙台二高・高橋洋輔主将(3年)は「うれしい気持ちと、やり切ったなという満足感があります」と晴れやかな表情。一方、敗れた仙台一高・森拓真主将(3年)は悔しさを見せながらも「3年生20人、全員が試合に出られたので良かったです」と充実感をにじませていた。

 仙台一高は夏の独自大会で4強まで進み、準決勝から3日後の試合。仙台二高は初戦で準優勝した仙台高に5対6と惜敗しており、約2週間後の試合だった。「夏はいい投球ができなかったので・・・

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