球磨工高野球部の3年生部員は最後の夏を終え、それぞれの進路へ向けて、夢へと歩み始めている
3年生16人が過ごした苦悩と激動の半年
山と緑の木々に囲まれたグラウンドで練習する球磨工(くまこう)高ナインの声が青空に吸い込まれる。のどかな風景で育まれた球磨工高の3年生16人は厳しい運命を乗り越え、高校野球生活を終えた。新型コロナウイルスに加え7月上旬の豪雨災害。過去に例のない困難を全員で乗り越えてきた。
「くまこう」といえば春夏通算42回の甲子園出場を誇る伝統校の「熊本工」を思い出す人も多いだろう。熊本県人吉市にある球磨工高は就任5年目の横馬場徳貴監督の指導の下でメキメキ力をつけてきた。夏は昨年まで3年連続ベスト8以上の成績を残し、昨春は熊本大会で優勝し初めての九州大会にも出場。選手は地域の中学から集まり「人吉、球磨地区から初の甲子園出場」が悲願だ。
昨秋の熊本大会は3回戦で熊本国府高に敗退。「冬の練習では下半身強化のため走り込みや階段ダッシュをしてきました。あとは攻撃力を高めるための打撃練習も多めにやってきました」と那須道磨主将は話す。しかしながら春の大会、そして夏の甲子園を目指してきた選手たちは・・・
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