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2020年ドラフト候補

「10.26」を静かに待つ佐和高・黒田晃大の理想

 

佐和高は1985年創立の県立校。黒田は茨城県で生まれ育ち、高校3年間を経て、ドラフト指名を待つ/写真=佐藤明


公立校が生んだ145キロ右腕、急成長の真実


 145キロ右腕・黒田晃大が通う佐和高は、茨城の県北地域の南端、ひたちなか市にある。常磐線の佐和駅から歩いて15分ほど。1985年創立と、緑に囲まれた県立校だ。黒田は3年間、練習に励み「ドラフト候補」と呼ばれるまでに成長を遂げた。9月5、6日には東京ドームで行われたプロ志望高校生合同練習会に参加。6日のシート打撃では打者6人と対して無安打、4奪三振。「まったく緊張はしなかった」と強心臓ぶり発揮し、好結果に自信を深めた。

 黒田が入学したとき、大川修一監督は現在の姿を想像できなかったという。指揮官は同校を率いて3年目。水戸桜ノ牧高の出身で、日体大でも捕手としてプレーした。確かにキャッチボールでも、目を引くボールを投げていた。水戸東シニア(現茨城シニア)に在籍していた中学時代は、県内の強豪私学からも声が掛かった。しかし、とにかく体が細かったのだ。「本人は65キロと記憶していますが、実際はもっと少なかった。最初から投げる気満々でしたが、まずは体を大きくしなければと思い、無理はさせませんでした」。1年夏は投手兼務ながら三塁に専念させている。

 エースになったのは1年秋。水戸啓明高との2回戦を完封した黒田は、竜ケ崎一高との3回戦で敗戦投手にはなるも、1失点完投。県内で頭角を現し始めると、・・・

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